[トラごんの旅行医学]アフリカ南部で注意すべき病気

こんにちは、トラごんです。

今日はアフリカ南部(南アフリカスワジランドナミビアレソト、ボツアナ)で注意すべき病気について述べていきます。

アフリカでは、長期滞在になりやすかったり、衛生環境が悪かったりして、そもそも体調が悪化しやすいという特徴があります。また、発病しても簡単に医療期間にアクセス出来ず、薬も手に入りにくいので、予防と準備が最も大切です。

 

医療機関が不十分である地域が多く、万が一の場合は治療費はもとより、ヘリコプター等で病院まで行くことも予想され、その場合は数千万円の費用がかかります。

ぜひ、クレジットカードの付帯保険とは別に、海外保険への加入を強く強く、お勧めします。

 

なお、この記事は厚生労働省等のHP等を参考にしています。

 

www.forth.go.jp

 アフリカ全体で注意すべき病気

食中毒・旅行者下痢症

(細菌性赤痢A型肝炎、腸チフスサルモネラカンピロバクター感染症コレラアメーバ赤痢ジアルジア症ランブル鞭毛虫症]など)

アフリカは基本的に気温が高く、また衛生状態もよくないので、食中毒がたびたび発生しています。食品がしっかりと加熱されているか確認してください。

また、A型肝炎の予防のため、ワクチン摂取をお勧めします。整腸剤等も、現地では手に入りにくいため。日本で準備しておくことをお勧めします。

アフリカダニ熱[アフリカ紅斑熱]

リケッチア(サハラ以南のアフリカ地域ではR.africaeという種類)によって、キララマダニを介して感染します。ワクチンはありません。虫除け(ディート配合)を使用したり、長袖(ダニが付着しているかすぐわかる色の薄いもの)を着用したりして下さい。ウシなどの有蹄類にも付着しているので、動物に触れる際は注意してください。発熱、発疹、挿し口が特徴的な症状で、インフルエンザの様な症状が出ます。一般的にテトラサイクリン系(重症だとニューキノロン系)の薬で治療します。

詳しくは以下のリンクをご覧ください。 マラリアの次にかかるリスクが高いとも言われています。

FORTH|新着情報|サハラ砂漠以南のアフリカでのダニによる感染症にも注意しましょう。

住血吸虫症

河川や湖沼といった淡水中にいる住血吸虫によってかかります。予防薬やワクチンはなく、ナイル川などの河川や湖沼に入らないことが大切です。(現地の人は漁などで入っていますが真似したらだめです。)どうしても入らなければならない時はゴム手袋やゴム長靴を着用してください。プールや海へは入っても大丈夫です。お風呂用の水は沸騰させたり、1-2日あけて使用してください。

住血吸虫の種類によって症状は異なりますが、ビルハルツ住血吸虫症だと、痒みを伴った皮膚炎を起こしたり(ないときもある)、頻尿や血尿が急性期にみられます。マンソン住血吸虫だと、4週間以上の潜伏期間を経て、発熱[片山熱]、じんましん、下痢、肝臓や脾臓の腫れ、せきなどの急性期症状がみられます。治療はプラジカンテルを用います。

狂犬病

発症したらほぼ100%死にます。流行地域(イヌだけでなくサル等のあらゆる哺乳類が感染し得る)で滞在地近くに医療機関がない人や動物研究員等は必ず予防接種をして下さい。

ただ、ワクチンの値段は高く、イヌは普通ヒトを噛もうとしてきませんので、各自リスクマネジメントをお願いします。

マラリア

南アフリカ共和国では年中、ナミビアの北部と北西部、ボツアナの北部では夏(11月-6月)の時期に感染する危険があります。媒介するマラリア蚊は夜間に活動するため、夜間外出を控えたり、蚊帳を使用することが大事。ただ、蚊帳は破れていたりすることも多いので注意。長袖長ズボンの着用、ディート(濃度30を推奨)などの虫除けで対処しましょう。

予防薬(メフロキン等)があり、トラベルクリニック等で購入できますが、継続的な服用が必要です。また、旅行先がへんぴな際は、医療機関によって治療薬を処方してもらうこともできます。マラリア原虫の種類にもよりますが、周期的な高熱が主症状です。ただ、アフリカ南部に多い熱帯熱マラリアはその特徴が薄いです。悪寒、冷汗、頭痛、筋肉痛、意識障害などの症状も。渡航中、あるいは帰国後2週間以内(一週間後が多い)に高熱が出た場合は即刻医療機関を受診してください。遅れると重症化したり慢性化します。(特に熱帯熱マラリアの場合は一刻を争います)治療は、アルテミシニン併用療法を行います。

デング熱

東南アジア等からの帰国者が年200人ほどかかっていいます。ネッタイシマカヒトスジシマカによって媒介され、ヒトからヒトへの感染はなく、感染者を吸血した蚊が他のヒトを吸血することによってうつります。

2~7日の潜伏期間の後、発熱、頭痛、後眼部痛、筋肉痛、背部痛などの症状がでて、その後発疹(点状出血班)が出現し、一週間程度すれば回復しますが、重症化すると血漿露出や出血傾向を示すようになるので注意です。まだワクチンはなく、輸液や解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン)で治療します。

フィラリア

蚊(ハマダラカ、イエカ、ヤブカなど)が媒介し、糸状線虫という寄生虫によってかかる病気です。ワクチンや予防薬はなく、蚊に刺されないようにすることが大切です。

急性期は悪寒や戦慄を伴う発熱を起こしたりしますが、症状は出にくいため、ほとんどの人は気づきません。重症化するとリンパに異常をきたし、リンパ浮腫を生じたりします。駆虫薬(ジエチルカルバマジンなど)や、場合によって摘出手術で治療します。

チクングニア熱

ネッタイシマカヒトスジシマカという蚊が媒介します。予防薬やワクチンはなく、虫除けが唯一の予防法です。肌を露出する格好は避け、昆虫忌避剤を使用しましょう。治療法はなく、解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン)で対応します。(対処療法)

数日~一週間前後の潜伏期間を経た後、発熱、関節炎・痛(特に四肢対称性)、発疹(約8割の頻度)等が起きます。他に、結膜炎や神経系の症状、あるいは出血傾向を示すこともあります。

髄膜炎菌性髄膜炎

基本的には、アフリカ中部、赤道地帯の髄膜炎ベルトと言われる地域で発生する病気ですが、たまに南部にも拡大・流行が起きています。治療しなければ確実に死に至る病気です。流行地域に行く人はワクチンを打ちましょう。ヒトからヒトへ飛沫感染を起こします。

高熱、出血班、関節炎といった症状の後、髄膜炎に発展します。激症型の場合突然発症し、ショックに陥ります。

水道水情報

ミネラルウォーターの飲用をおすすめします。都市部の滞在で、歯磨きや、食器・食材の洗浄に用いる時は問題ありません。