こんにちは、トラごんです。
今回はラオスで注意してほしい病気・推奨予防接種・水道水情報です。
ラオスは、他の東南アジア諸国よりも医療体制が整っていません。医療手段の確保も難しく、医療費も高額なので、特に長期旅行の場合は、クレジットカードの付帯保険とは別に、海外保険の加入をお勧めします。
なお、この記事は厚生労働省等のHPを参考にしております。
ラオス全域で注意すべき病気
食中毒・旅行者下痢症
(細菌性赤痢、A型肝炎、腸チフス、サルモネラ、カンピロバクター感染症、コレラ、アメーバ赤痢、ジアルジア症[ランブル鞭毛虫症]、タイ肝吸虫など)
衛生状態もよくないので、食中毒がたびたび発生しています。屋台では特に、食品がしっかりと加熱されているか、蠅がたかっていないか確認してください。タイ肝吸虫がメコン川流域に生息しており、幼虫の付着した魚介類や野菜などを食べることでかかります。加熱して食べるようにしましょう。
A型肝炎のワクチンは検討してください。また、現地では薬も手に入りにくいので、整腸剤等をもっていった方がいいです。
デング熱
東南アジア等からの帰国者が雨季を中心に年200人ほどかかっていいます。ネッタイシマカやヒトスジシマカによって媒介され、ヒトからヒトへの感染はなく、感染者を吸血した蚊が他のヒトを吸血することによってうつります。
2~7日の潜伏期間の後、発熱、頭痛、後眼部痛、筋肉痛、背部痛などの症状がでて、その後発疹(点状出血班)が出現し、一週間程度すれば回復しますが、重症化すると血漿露出や出血傾向を示すようになるので注意です。まだワクチンはなく、輸液や解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン)で治療します。
チクングニア熱
ネッタイシマカやヒトスジシマカという蚊が媒介します。予防薬やワクチンはなく、虫除けが唯一の予防法です。肌を露出する格好は避け、昆虫忌避剤を使用しましょう。治療法はなく、解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン)で対応します。(対処療法)
数日~一週間前後の潜伏期間を経た後、発熱、関節炎・痛(特に四肢対称性)、発疹(約8割の頻度)等が起きます。他に、結膜炎や神経系の症状、あるいは出血傾向を示すこともあります。
日本脳炎
コガタアカイエカという蚊によって、ブタからヒトにうつります。蚊の活動性が高い夏に、水田地帯で多く発生します。ブタが多く飼育されているところへ行く場合は虫除けスプレーや蚊取り線香等で対策を心がけてください。
刺されても発症することはあまりないですが、重症化した時の死亡率は50%、生存しても30~50%の人に後遺症が残ります。対処療法しかなく、予防接種の効果も4年ほどです。アジアの農村地域に行く方は追加接種を検討してください。
マラリア(ビエンチャンでは問題ありません)
メコン地帯では、薬剤耐性を持つマラリア原虫が報告されています。危険地域に行く方で、特に病気対策の指示等を受けていない人は、予防薬もありますので、トラベルクリニック等で相談するのが賢明です。
感染危険地域では夜間外出を控えたり(ハマダラカは夜間に活動するため)、蚊帳を使用することが大事。ただ、ホテルには隙間がよくあり、空調設備も悪いので注意。長袖長ズボンの着用、ディート(濃度30を推奨)などの虫除けで対処しましょう。
マラリア原虫の種類にもよりますが、周期的な高熱が主症状。悪寒、冷汗、頭痛、筋肉痛、意識障害などの症状も。渡航中、あるいは帰国後2週間以内(一週間後が多い)に高熱が出た場合は即刻医療機関を受診してください。遅れると重症化したり慢性化します。(特に熱帯熱マラリアの場合は一刻を争います)治療は、アルテミシニン併用療法を行います。最近は薬剤抵抗性のものも出ており、尚更の注意が必要です。
住血吸虫症・タイ肝吸虫
河川や湖沼といった淡水中にいる住血吸虫によってかかります。予防薬やワクチンはなく、流行地域で河川や湖沼に入らないことが大切です。(現地の人は漁などで入っていますが真似したらだめです。)どうしても入らなければならない時はゴム手袋やゴム長靴を着用してください。プールへは入っても大丈夫です。お風呂用の水は沸騰させたり、1-2日あけて使用してください。
メコン住血吸虫がメコン川流域に分布し、腹痛や下痢、血便を引き起こし、重症化すると肝腫大もみられます。プラジカンテルを用いて治療します。
レプトスピラ症
ワクチンはありません。この病気にかかっている動物(特にネズミ)の糞尿に汚染された水が傷口や粘膜に入ると感染しますので、カヌーやリフティング等の水のアクティビティに参加する人は対策を講じてください。
狂犬病
発症したらほぼ100%死にます。流行地域(イヌだけでなくサル等のあらゆる哺乳類が感染し得る)で滞在地近くに医療機関がない人や動物研究員等は必ず予防接種をして下さい。
ただ、ワクチンは高く、イヌは普通ヒトを噛もうとしてきませんので、各自リスクマネジメントをお願いします。
傷口や粘膜を舐められたり、噛まれたりしたら、傷口を流水と石鹸で洗い、消毒した後、直ちに病院を受診してください。ワクチン接種で治療していきます。詳しくは以下のリンク等を参考にしてください。
推奨予防接種
A型肝炎
特に衛生状態が悪く、飲料水が汚染されている地域ではワクチン接種(2回)をお勧めします。
便から人の手を介して食物に付いたウイルスが体内に入ることで感染します(糞口感染)。潜伏期間の後、インフルエンザのような症状、そして黄疸が出ます。小児よりも成人で症状が出やすく、特に中年の人は注意が必要です。(高齢の人は免疫がある場合が多いですが、重症化しやすいのは間違いないです。)
ただ、慢性化はあまりしないので、普通の旅行の場合は接種するかは迷いますね。心配な場合は、トラベルクリニック等で相談してみてください。
B型肝炎
感染リスクが高い地域(以下のリンク参照)で性交渉を行う場合は注意が必要です。正しくコンドームを使用し、不特定多数の人との性交渉は避けましょう。
風邪のような症状や黄疸等が症状で、慢性化した場合は抗ウイルス剤で治療します。
破傷風
一般の観光旅行ではそこまで問題ではありませんが、特に冒険旅行をする人は予防接種を検討しましょう。傷口から菌が入り、血清や抗体投与といった治療が遅れると死亡することがあります。一番の予防策は予防注射です。10年以上前に接種した人は追加接種をお勧めします。
狂犬病
上記情報に注意し、心配な人や動物研究員は予防接種を検討してください。
日本脳炎
上記情報に注意し、特に農村地帯に長期滞在する人は予防接種をお勧めします。
水道水情報
ミネラルウォーター飲用をおすすめします。水道水を使うのであれば、浄水器を使用してください。
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